うつ病の障害年金はいくら?【専門の社労士が徹底解説!】
目次
結論:うつ病の障害年金額は「認定される等級」と「年金の種類」で決まります
うつ病で受け取れる障害年金の金額は、病名によって決まるものではありません。認定される等級(1級・2級・3級)と、初診日に加入していた年金制度(国民年金か厚生年金か)によって決まります。うつ病だからといって金額の計算方法が特別に変わるわけではなく、他の病気やけがと同じ仕組みで年金額が決まります。
そのため、「いくらもらえるか」を考えるうえでは、まず「どの等級に認定される可能性があるか」「どの年金の対象になるか」を確認することが大切です。
障害年金の基本:2つの年金と等級
障害基礎年金と障害厚生年金
- 障害基礎年金:初診日(その病気で初めて医師の診療を受けた日)に国民年金に加入していた方などが対象です。1級と2級があります。
- 障害厚生年金:初診日に厚生年金に加入していた方(会社員・公務員など)が対象です。1級・2級・3級があり、1級・2級に該当する場合は障害基礎年金もあわせて受け取れます。
うつ病の等級はどう決まる?
うつ病などの精神の障害は、医師が作成する診断書の内容(日常生活能力の程度など)をもとに、日本年金機構が定める「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」に沿って総合的に判断されます。等級の考え方について詳しくは「うつ病の障害年金は何級?」の記事もあわせてご覧ください。
障害年金の金額の目安(令和8年度)
日本年金機構が公表している令和8年度(2026年4月分から)の年金額は次のとおりです(昭和31年4月2日以後生まれの方の場合)。
| 年金の種類 | 等級 | 年金額(年額) |
|---|---|---|
| 障害基礎年金 | 1級 | 1,059,125円+子の加算 |
| 障害基礎年金 | 2級 | 847,300円+子の加算 |
| 障害厚生年金 | 1級 | 報酬比例の年金額×1.25+配偶者加給年金額 |
| 障害厚生年金 | 2級 | 報酬比例の年金額+配偶者加給年金額 |
| 障害厚生年金 | 3級 | 報酬比例の年金額(最低保障額635,500円) |
- 子の加算:生計を維持している子がいる場合の加算です。2人目までは1人につき243,800円、3人目以降は1人につき81,300円です。
- 配偶者加給年金額:障害厚生年金1級・2級の方に、生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合の加算で、243,800円です(3級には加算されません)。
- 報酬比例の年金額:厚生年金に加入していた期間の給与や賞与をもとに計算される部分です。加入期間が300月(25年)に満たない場合は300月として計算されます。
なお、昭和31年4月1日以前生まれの方は金額が一部異なります。年金額は毎年度改定されるため、最新の金額は日本年金機構の公式情報をご確認ください。
受給額を考えるうえでのポイント
- まずは等級の認定が重要:金額は等級で大きく変わります。症状や日常生活への影響が診断書に正しく反映されているかがポイントです。
- 初診日の年金制度を確認する:初診日に会社員などで厚生年金に加入していた場合は、障害厚生年金の対象となり、3級の可能性も含めて検討できます。
- 家族構成で加算が変わる:子や配偶者の有無によって加算額が変わるため、実際の受給額はご家庭ごとに異なります。
- 個別の見込み額は専門家に相談:報酬比例の年金額は加入記録によって異なるため、正確な見込み額は年金記録をもとに確認する必要があります。
よくある質問(Q&A)
Q1.うつ病でも障害厚生年金の3級はもらえますか?
初診日に厚生年金に加入していれば、3級の対象となる可能性があります。ただし、認定されるかどうかは診断書の内容などから総合的に判断されるため、個別の状況によって異なります。
Q2.うつ病だと年金額が低く(高く)なることはありますか?
病名によって金額の計算方法が変わることはありません。認定された等級と年金の種類、家族構成などによって金額が決まります。
Q3.年金額は毎年変わりますか?
年金額は毎年度改定されることがあります。最新の金額は日本年金機構の公式サイトなどでご確認ください。
まとめ
うつ病の障害年金額は、病名ではなく「認定される等級」と「初診日に加入していた年金制度」、そして家族構成による加算で決まります。令和8年度の障害基礎年金は1級が1,059,125円、2級が847,300円(いずれも昭和31年4月2日以後生まれの方の場合)で、障害厚生年金はこれまでの給与などをもとに計算されます。ご自身がいくら受け取れる可能性があるのか、どの等級に該当しそうかなどは個別の事情で異なりますので、お気軽に専門の社会保険労務士へご相談ください。

著者情報
城間 ジェイキ(しろま じぇいき)
社会保険労務士/グロースリンク社会保険労務士法人 障害年金担当
ペルー人の両親のもとに生まれ、幼いころから日本語が不自由な両親を支える経験を通じて、人の役に立ちたいという強い思いから、労務・社会保険のプロを志し社会保険労務士試験に一発合格。グロースリンクグループの障害年金担当として多くの人が人生をより豊かに、より安全に過ごせるように障害年金を活用して頂くことを目的として様々なご相談や手続きなどのお手伝いをしている傍ら、障害年金セミナーをコンスタントに開催。障害年金制度の知名度向上に努めている。
※本記事は2026年9月時点の情報です。年金額は毎年度改定されるため、最新の金額は日本年金機構の公式情報をご確認ください。

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