受診状況等証明書が取れないときの障害年金 次の病院の記録・受診履歴をどう使う?
目次
「初診日の病院が閉院している」「病院からカルテは残っていないと言われた」――このような理由で、障害年金の申請を諦めかけている方はいませんか?
障害年金では、初診日を確認するために、原則として初診時の医療機関が作成する受診状況等証明書を提出します。
ただし、初診の病院が閉院している、カルテが廃棄されているなどの事情で証明書を取得できない場合でも、すぐに申請できなくなるわけではありません。次に通った病院の記録、紹介状、健康保険の受診履歴などを確認し、初診日を裏付けられる資料を集められる可能性があります。
一方で、「昔の病院がないから無理だろう」と自己判断してしまうと、使える資料を見落とし、手続きが遅れてしまうおそれがあります。
受診状況等証明書とは?なぜ必要なのか
受診状況等証明書は、初診時の医療機関が、初診日・傷病名・受診当時の状況などを証明するための書類です。
初診日は、障害年金の申請において次の点に関わります。
- 初診日に国民年金・厚生年金のどちらに加入していたか
- 保険料の納付要件を満たしているか
- 障害認定日はいつになるか
- 過去にさかのぼって請求できる可能性があるか
そのため、初診日の確認は、障害年金の申請を進めるうえで最初の大きなポイントになります。
受診状況等証明書が取れない主な3つのケース
ケース1 初診の病院が閉院・廃院している
昔通っていたクリニックや病院が閉院している場合、まずは医療法人の承継先、移転先、カルテの保管先がないかを確認します。
同じ法人が別の場所で診療を続けていたり、別の医療法人が記録を引き継いでいたりする場合もあります。閉院していることだけで、すぐに「証明書は取れない」と判断しないことが大切です。
ケース2 病院はあるが、カルテが残っていない
受診から長期間が経過していると、病院から「カルテは保管されていない」と回答されることがあります。
この場合は、初診の病院で証明書を取れない理由を確認したうえで、次に通院した医療機関の記録を確認します。次の病院の診療録に「以前は○○病院を受診していた」「○年頃から不眠・抑うつ症状がある」などの記載が残っている場合があります。
ケース3 病院名や受診時期を正確に覚えていない
精神疾患や長期療養では、最初の病院名、受診した時期、診療科を正確に覚えていないことも珍しくありません。
この場合は、お薬手帳、診察券、診療明細書、紹介状、健康保険の受診履歴、当時の住所、勤務先、家族の記憶などを手がかりに、受診歴を一つずつ整理していきます。
次の病院の記録は、どのように使う?
初診の病院から受診状況等証明書を取得できない場合、2番目以降に通院した病院の記録が重要になることがあります。
特に、次のような記載が残っていないかを確認します。
- 「○年頃から症状がある」
- 「以前は○○病院・△△クリニックを受診していた」
- 「内科から紹介されて受診した」
- 「仕事ができなくなり、休職した」
- 「家族の勧めで精神科へ通院を開始した」
たとえば、最初に通った内科は閉院していても、次の心療内科のカルテに「前年から内科で不眠・動悸を治療していた」と記載されていれば、初診日を確認するための重要な手がかりになります。
ただし、次の病院の記録だけで初診日が必ず認められるわけではありません。提出できる資料の内容を踏まえ、審査で初診日を確認できるかが判断されます。
健康保険の受診履歴は、何を確認するために使う?
健康保険の受診履歴には、受診した医療機関や受診時期が記録されている場合があります。
病院名や時期があいまいなとき、「○年頃にどこの病院を受診していたか」を確認する手がかりになります。
たとえば、次のような場面で役立つ可能性があります。
- 最初に受診した病院名を思い出せない
- 内科と精神科のどちらを先に受診したか確認したい
- 閉院した病院の正確な名称や所在地を調べたい
- 受診状況等証明書を依頼する病院を特定したい
ただし、受診履歴だけで症状や診療内容までは分からない場合があります。そのため、受診履歴で病院を特定し、該当する医療機関へ記録の有無を確認する流れが重要です。
まず何から動けばよい?資料集めの4ステップ
ステップ1 初診日の候補をすべて書き出す
「最初に体調不良を相談した病院」「精神科へ紹介された病院」「初めて休職を勧められた病院」など、思い出せる受診先を時系列で書き出します。
精神科だけでなく、内科、婦人科、整形外科なども含めて確認しましょう。
ステップ2 初診候補の病院へ、記録の有無を確認する
病院へ電話する際は、次のように伝えるとスムーズです。
「障害年金の申請を検討しており、○年頃に受診した記録が残っているか確認したいです。受診状況等証明書の作成は可能でしょうか。必要な手続きや予約方法を教えてください。」
電話の前に、氏名、生年月日、当時の住所、受診時期、診療科、当時の症状をメモしておきましょう。
ステップ3 証明書が取れない場合は、次の病院を確認する
初診の病院が閉院・カルテ廃棄などで証明できない場合は、次に通った病院へ、過去の受診先や症状の経過に関する記録が残っているかを確認します。
紹介状、診療情報提供書、診療録の記載などが手がかりになる場合があります。
ステップ4 他の資料と受診歴をつなげて整理する
健康保険の受診履歴、お薬手帳、診療明細書、会社へ提出した休職関係の書類、家族が保管している記録などを集めます。
資料を集めたら、「いつ・どこで・どのような症状を相談したか」を時系列で整理し、診断書や病歴・就労状況等申立書の内容と矛盾しないようにします。
こんな場合は、自己判断せず早めに相談してください
- 最初の病院が閉院していて、記録の保管先が分からない
- カルテが残っていないと言われた
- 内科・心療内科・精神科を複数受診している
- 初診の病院名や受診時期を覚えていない
- 通院を中断した期間が長い
- 受診歴と休職・退職の時期が複雑に重なっている
初診日は障害年金の申請全体に関わるため、「たぶんこの日だろう」と決めてしまうと、後から手続きが止まる可能性があります。
当事務所では、初診日確認をこの順番で支援します
- 初回相談で、最初の症状から現在までの受診歴・休職歴・就労状況をヒアリングします。
- 初診日の候補となる医療機関を整理し、どこへ確認するか優先順位を付けます。
- 初診の病院で証明書が取れない場合は、次の病院の記録、紹介状、健康保険の受診履歴など、確認できる資料を検討します。
- 初診日が整理できた後、診断書・病歴就労状況等申立書・年金請求書の準備へ進みます。
名古屋・岡崎・豊田障害年金サポートでは、「病院が閉院している」「何から確認すればよいか分からない」という段階からご相談いただけます。
岡崎・名古屋の2拠点で面談できるほか、LINE・電話・オンライン相談にも対応しています。体調が優れず外出が難しい方、ご家族と一緒に相談したい方も、無理のない方法でご相談ください。
初回相談は無料です。ご契約後は、社会保険労務士が代理人として、初診日確認後の診断書依頼、病歴・就労状況等申立書の整理、障害年金請求まで支援します。
まとめ 受診状況等証明書が取れなくても、申請を諦める必要はありません
初診日の病院が閉院している、カルテが残っていない場合でも、次に通った病院の記録、紹介状、健康保険の受診履歴などから、初診日を確認できる可能性があります。
大切なのは、最初の病院だけにこだわらず、受診歴全体を時系列で整理することです。
「初診日の病院が分からない」「証明書が取れず困っている」という方は、自己判断で諦めず、早めにご相談ください。
よくある質問
Q.初診の病院が閉院している場合、障害年金は申請できませんか?
閉院していても、次に通院した医療機関の記録、紹介状、健康保険の受診履歴などから、初診日を確認できる場合があります。必要な資料は個別の状況によって異なります。
Q.カルテが残っていないと言われました。次に何をすればよいですか?
初診の病院で証明書が取れない理由を確認したうえで、次に通った病院の診療録や紹介状の有無を確認します。あわせて、お薬手帳、診療明細書、健康保険の受診履歴なども整理しましょう。
Q.健康保険の受診履歴だけで、初診日を証明できますか?
受診履歴は、医療機関名や受診時期を確認する手がかりになります。ただし、受診履歴だけで初診日が認められるかは個別の状況によって異なるため、他の資料とあわせて確認することが大切です。

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